せめて君とともに

「ルルーシュ、空を見ないでくれ」


初めて感じた。認めることが出来た。

憎い。大切な人を奪ったゼロが。その優しさを踏みにじった彼が。
ユフィの為じゃない。僕が許せないから、僕の手でゼロを殺す。


七年前とは違う。父を殺した時とは違う。憎しみのまま、力で押し付けて、僕は人を殺す。


罪を背負う覚悟なんて、関係ない。僕は僕に生きる希望をくれた人を失った。この戦いが終わったら、それこそ死んでも構わない。
逆上した頭の中で、ルルーシュとの会話はやけにクリアに進む。不意に思った。


「ルルーシュ、僕たち…友達だよな?」


この戦いが終わっても、君と笑い合うことが出来るのだろうかと……。




2008/4/5 終わり
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