ユフィ

初めて会った時から、柔らかな空気に荒んだ気持ちを癒された。こんな自分を、優しい人だと言ってくれた。17歳ならと、学園にも通わせてくれた。スザクを信じ、騎士として選んでくれた。生きる希望を与えてくれた。


たくさんの安らぎを与えてくれた彼女に、自分は何かしてあげられただろうか。




真っ赤に染まった騎士服を脱ぎ、冷静さを失った頭のまま、スザクはパイロットスーツに身を包む。



ユフィ、君はこんなこと願わないかもしれない



でも僕は、俺は、
『俺の為に』
ゼロを殺すよ。




自分を攻めるのは、それからだ。




2008/4/5 終わり
  ←BACK  NEXT→