Aルルーシュだってちゃんと攻めたいんだよ。

ルルーシュは自室のドアを開けた瞬間、広がる光景に目を見開いた。
きっと、妹のナナリーには絶対に見せたくはない程の間抜けな表情をしていただろう。
それ位の衝撃だった。

「ぁん、ルル、シュぅ……」

スザクが腰を高く突き上げ、誘うように揺らしている。しかもその後口を自らの指先によってふさいでいる。
ちょうど黒の騎士団の急用で部屋を留守にしていたら、一人でこんな淫らな行為に耽るスザクに出くわしてしまった。
ラッキー、と言っていいのだろうか。

切なげに自分の名前を呼ぶスザクに愛しさが増して、すっと背後から近づく。
見るとルルーシュの上着に舌を伸ばしながら、喘ぎ喘ぎ眉をひそめているスザクの表情がうかがえた。自分で胸の突起もいじっていたらしく、痛々しいほどに腫れてしまっている。
ルルーシュは平静を装いながら、スザクを優しく組み敷いた。

「!?、ルルーシュ、いつから…」
「今帰ってきたところ。ごめんな、待たせて」

涙で濡れた頬を控え目に膨らまして、スザクは咎めるようにルルーシュを見上げた。
その息はひどく乱れていて、扇情的だった。唾液に濡れた唇に誘われるように口づける。

「僕が来るの、忘れてたでしょ」
「覚えてたよ」

長い睫を指先で遊びながら、ルルーシュはスザクをぎゅっと抱き寄せた。熱を持った体が小さく震える。それから背中に腕が回されて、二人の体は密着した。そうすると、いつもルルーシュの胸は温かくなる。

「スザクこそ、忘れてなかったか?」
「え?」
「俺のこと。一人でずいぶん楽しんでたようだけど?」

そう言うと、無遠慮にスザクのナカに指を挿入した。指二本が簡単に入るくらいには、其処は解かれていた。十分に濡れてはいないので、いきなりの挿入にスザクの体は硬直した。

「ゃっ、ぁっ、」
「すっかり赤く熟れてるじゃないか。シーツも上着もこんなにして…悪い子だ。」
「ふぁっ、はぁ…動かさな…で」

入口を拡げるように、両手の指を使って内壁を弄る。指先に翻弄されながらも、じわじわと広がった其処は、淫らに収縮を始めた。スザクもだんだんと気持ちよさそうに体を震わせる。快楽に喘ぎ始めたかわいらしい唇に、啄むように口づけた。

「だから、部屋を留守にしてたことは許して。いい?」
「ぅ…ん、」

まともな思考は働いているのだろうか?スザクはトロンとした目でうなづいた。そういえば、軍務の後だから疲れているんだろう。一度達しているようだし、早く終わらせてあげた方がいいかもしれない。

「ルルーシュ、」
「うん?」
「ルル、シュ、好き…だよ…」

寝言みたいに微かな声で、笑顔を浮かべられた。スザクはキスが好きで、よく強請る。キスをした後にこんな風に素直な表情を浮かべられると、気持ちがつながったようでうれしくなる。

「俺も、……スザクが好きだよ。」

優しい声でそう告げた。このまま眠ってしまっても、それはそれでいいかもしれない、なんて思いながらも、内壁の感じるところを刺激してやる。

「ぁんっ、やぁっ……」

面白いくらい反応するスザクがかわいくて仕方がない。ずっとその快楽に浸る様子を見ていたいほどだった。
クスリと笑うルルーシュに、スザクは口を尖らせた。

「っゃ、だ、ルル……」
「どうしたんだ?」
「ゃぁ、なの……!ソコ…!」
「ココ?」

グチュグチュ、とかき回して、刺激してやると、赤く染まった頬に一筋の涙が流れた。感じきっているその姿が美しくて見とれてしまう。意地悪心なんてなかった。

「ぁっ、すぐ、、イっちゃ、から……」
「いいよ、イって?スザクのイくとこ見たい……」
「ゃ、ルル、シュも、一緒に……」

スザクはいつもルル―シュと一緒にイきたがった。ルルーシュにもその気持ちはもちろんあるのだが、かわいらしいスザクのイくところをじっと見ていたい、という欲求の方が強かった。

あぁ、でも今日はもう、スザクは一回達してしまったのか。
スザクの体を思うと、もうそろそろ終わりにした方がいいか。

ルルーシュはそれに気づいて、ラッキーと思っていた自分を恥じた。今度は自分の見ているところで、思う存分スザクに自身を慰めてもらおう。そのために、焦らして焦らしまくるのもいいかもしれない。
なんて、無意識の鬼畜心が沸いた後、スザクの耳元で了承を得る。

「イれていいか…?」
「ぅんっ、早く、キて……。」

スザクの切羽詰まった声に生唾を飲み込みながら、ルルーシュはすっかり猛った自身を入口に押しつけた。十分に慣らしたそこは難なく太い先端を呑み込んでいく。
ゆっくりと腰を進めていったら、スザクが焦れたように背中に回していた腕の力を強めた。ぐぐっ、と一気につながりが深くなる。

「んっ、スザク?」
「ぁ……もっと……ぐりぐりして欲しい…っ、」

恥ずかしいことを言っている、という自覚はあるけれど、どうやら欲望には勝てなかったらしい。頬を仄かに赤く染めて、瞳をそらすスザクの扇情的な姿に煽られて、ルルーシュは知り尽くしているスザクのイイ所を自身で刺激してやった。ひときわ高い、歓喜ともとれる声が発せられて、ルルーシュもうれしくなる。

「ぁんっ、ふぁ、…ひゃっ、ぁ……ルルーシュ、ルルーシュ…!」
「スザク、気持ち、いい?」
「ぅんっ、ルルーシュ、好き、好きだ、よ…ぁんっ、あ…」
「くっ、」

つつましい程度の量の白濁が、スザクの先端から吐き出された。ほとんど触っていなかったせいか、そこはまだ透明な液体に包まれて硬さを保っている。達したことで締った内壁によって、ルルーシュ自身も達したが、かわいらしいスザク自身をしごきながら、再び腰の動きを再開した。

「ぁっ、あんっ、やっ…なん、で」
「もうちょっと、な?スザクのが全部出るまで」
「ぇっ、でも、…ひゃっ、ぁあ…ん」

グチュグチュと内壁からルルーシュの出した精液が漏れだした。感じたのだろうか、スザク自身が再び固く立ち上がり始める。

「また元気になった」

楽しそうにルルーシュが言うと、スザクは羞恥を隠すためかその唇をねだる。
ちゅ、と音をたててキスを落とすと、するっと舌先が侵入してきて、絡め取られる。

「ん、ぅ……」
「ん、……かわいい、スザク」
「ふぁ…ルルぅ、シュ…」
「こっちも、いっぱい弄ってやるからな」
「くぅ…、ん、ぅん……ルルーシュ、大好き」
「俺もだよ」

きゅっとスザクを強く抱きよせ、今度は胸の突起を甘噛みしてやる。
疲れていようがなんだろうか、今夜はとことん愛してやろう。
どちらもスザクを思いやってのことだ。

というか。
かわいらしいスザクに、あんな風に誘われたら、その気にならない男なんていないよな。
しかも、あまり見たことのない軍服だし。

なんて脳裏に浮かべながら、行為を続けるルルーシュなのだった。



2007/9/30 終わり
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